2014年11月29日土曜日

世界はまるで箱庭のよう[ミャンマー]

世界はまるで箱庭のよう。

グーグルアースはきっとその端的な比喩なんだろう。 

21世紀になってから、ネット及び航空移動の低価格化で費用距離、情報伝達はぐんと短くなった。 

現地にいればもちろん、いなくても世界の動きをまるで箱庭のように手に取るように見ることができる。

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ここはミャンマーの中心地、ヤンゴンの下町、ちょうど2007年頃に日本人カメラマンが射殺されたあたり。 

2年前までろうそくを併用してた夜店もいまは電気が安定して来るようになった。 

道をいく車も嘘みたいにすっかりきれいになっている。 

スマホもかなり見かけるようになった。 

経済制裁終了以来、海外で教育を受けた多くのミャンマー人、150万人とも言われる在外ミャンマー人が少しずつ帰国しているらしい。 

彼らがひっぱることで社会はかわっていくのでしょう。

我々は箱庭のようにそれを眺めている。
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いまは、この箱庭のをながめるだけでなく、誰もが経済活動(ビジネス)やその他、を通じあらゆる社会とあらゆる世界にコミットすることをが許されている。 

誰もが等しくその権利を持ち、学ぶことは銃剣よりも力になり、知ることはどんな酒よりも快楽だ。

本当に面白い時代だ。

ローマ皇帝だってこんなに面白い思いはしていないにちがいない。 

だって、彼は一度も持ったことがなかったんだから。

いまや、わたしたち一人一人が持っている。

こんな狭くて美しい箱庭を。

2014年11月27日木曜日

ミャンマーの今


[前回は]

2012年に来た時に比べるとインフラは多少ましになった感じですね。

前回はまだろうそくで灯りをともしてるところもあったし、停電、断水もひどかった。

ネットも写真一枚に数分かかるような状態でした。

[ネットインフラ]

ミャンマーで、インターネットが一般でも使えるようになったのはようやく、2010年から。

2014年からだいぶネット環境もましになったらしく、はやいときは、1.5MB/s出るときも。

とはいえ、まだまだFBをやるのもストレスがたまるような状況です。

あと、なぜかアメリカ系サービスfacebookやgmailなどへのアクセス速度が遅いような気がしますが、軍事政権時代にこれらを遮断してた影響がまだなんかあったりするんでしょうか。

[IT事情]

現在は自動車・繊維、の段階で、アプリ開発などはまだまだ厳しそう。

ネットインフラと学校、まずはこれが整ってからですね。

ITはその後、おそらく2016年くらいかな。という印象です。

[投資熱の異常な高まり。]

ただし、そんな状態なのに、投資熱が高まりすぎて、不動産屋、物価が上がりすぎているのは、よくない傾向かと。

何かやろうにしても家賃が高い。

1LDKで10~15万円、20,30万円の物件も珍しくない。

東京並かひょっとしたらそれ以上。

まともなホテルは60$ 程度から。

それ以下だと、トイレ、シャワー共同だったり。

(バンコクで60$だせば立派なところに泊まれるのに。。。。)


[経済]

証券取引所開設予定は2015年。

しかし現状のミャンマーは、投資家のジム・ロジャースだの、googleのエリック・シュミットがミャンマーミャンマー言ってたせいで、ちょっと白熱し過ぎな感があります。

これ一気に冷めてベトナムみたいなことになるんじゃないかしらと。。。。

[政治]

ミャンマーといえば、アウンサンスーチーさんですが、実際のところミャンマーを引っ張っているのは、現在の大統領ティン・セイン。

今のミャンマーは軍事政権ではないと言っても、ティン・セインは軍隊出身、ミャンマーが微妙に軍政のイメージが残っているのはそのせいです。

スーチーさんのNLDとは上手に歩み寄っている感じで



さて、この後はどうなるのでしょうかね。

ネットの時代になる前に発展がスタートしたサイゴンやバンコクと違って、

とにかく開放した途端に一気に物や、人が流れ込んできたのが、ヤンゴン。

おそらく、あと数年の間に、世界でも例を見ない急激な変化が待っていると思います。

どういう変化が待っているのか楽しみですね。

チェンマイスタートアップウィークエンド

先週末のチェンマイのスタートアップウィークエンド。

さくっと覗くだけのつもりだったのに
なんだかんだで、気がけばしっかりサービス作成に参加していました。

今回作ったのはバイタクを使ったUber+バイク便みたいなやつです。

しかしローカルの情報とかも聞きながら、実際にやってみるといろいろおもしろいこともわかりますね。

+タイの郵便事情

+物流に伴う保険のあり方

+バイクタクシーの縄張りごとにマフィアがいること

+インドのチェンナイの弁当宅配など、実はアジア各地には昔から似たような仕組みがある

などなど。

チェンマイだけあって、一緒にやったのが、タイ、フィンランド、オランダ、イギリス、アメリカと国際色豊かなメンバーだったので、いろいろな視点があって面白かったです。

この街ではあくまでビジターな僕は飛行機の時間もあって、最後まではいれなかったのですが、

その後の審査ではおしくも2位!でした。

しかし、現地のチームは開発を続けるそうで、来年くらいにタイで実現化してたりしたら、ちょっとうれしいんだけどなー

2014年5月13日火曜日

TPPが影響する著作権法、野球拳の歌は?

TPP交渉、著作権保護期間「70年」で合意へ : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

これはいわゆるミッキーマウス保護法という奴で、1966年になくなったウォルトディズニーの権利が死後50年の2016年で切れるのを防ぐ為に延長される、というお約束のパターンなのですが、 

まあそれはいいとして、仮に70年に変更になったとして、ここ数年ですでに著作権フリー(パブリックドメイン)になったものはどうなるんですかね? 

現時点で、作者の死後50年以上70年以内のもの(戦時加算はとりあえず無視して。。。) つまり、1944~64年に作者が亡くなったもの。 以前、野球拳(やきゅ〜うす〜るなら〜)の作者、前田伍健が1960年に亡くなっているので、
今は野球拳の歌はパブリックドメインで野球やりたい放題だ!

と書いたことが有るのですが、 ひょっとしたら、ディズニーのせいで野球拳の乱用ができない、みたいなことになったりして。

 ちなみに、野球拳以外にも、バルトークとかグレン・ミラーとか中山晋平とか近年パブリックドメインになった作曲家たちもたくさんいるので、このあたりがどうなるのでしょうね。

2014年4月27日日曜日

アプリ開発にTitaniumを


最近は、弊社においても、Titanium案件を扱うことが増えてきました。

個人的にアプリを作ってみたいと相談をされるときも、お勧めしています。

Titaniumとは、Javascriptライクな言語で、スマートフォンアプリの開発をすることが出来、AndroidとiOSを同時に開発することが可能なフレームワークです。

また、最近では、MVCという表示する画面や、データベースを分割する技術をTitaniumでも使うことが可能になり、よりメンテナンス製や、開発速度を速めることが出来るようになってきました。

すでにebayやpaypalといった海外の大手サービスのアプリでも採用された例がありますし、日本でもココログなどを初め、開発事例が増えてきています。

Appcelerator社による開発事例

もちろんフレームワークですので、得意不得意はありますので、すべてに適用できる訳では有りませんが
(たとえば、2D,3DゲームやARなど)

適用可能な場合は、なにより、開発速度、費用の点に付いて、圧倒的な優位性があります。

また、クラウド化時代になり、Webサービスと連動するアプリ等の場合、たいていの動作はサーバにまかせ、

スマホ上では、できるだけ最小限の動きをするという設計が多くなってきました。

こういうときもTitaniumは圧倒的に有利です。

弊社では
お考えのプロジェクトがTitaniumなどを含め、どのようなやり方がベストであるか
無料コンサルティングとお見積もりを行っています。
お気軽にご相談ください。

株式会社バイラルワークス

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2014年4月20日日曜日

ガムランはどこから来た?


 ちょっとマニアックな話しで恐縮ですが。

ご存知の方も多い「ガムラン」

で、よく使われる青銅製の金属楽器。

これらは、インドネシアだけじゃなくて、タイや、ミャンマーベトナムなど、インドシナ半島全域に有るのだけど、一つ大きな違いに気づきました。

インドネシアのガムランは基本チューニングをしない。
工場で、作ったら作っただけ、それでおしまいだ。

それ以外の音階は鳴らすことは出来ない。



しっかりした基準ピッチも無い為、村それぞれで音階はバラバラだ。

基本的に、ある村の演奏家と、となりの村の演奏家では合同演奏をすることさえ出来ないのだ。

しかしタイやミャンマーなどのインドシナ半島の楽器は「チューニング」をすることが出来る。

火でとける粘土状のものを楽器の裏につけて、火であぶり、その量を調整して、チューニングをするのだ。

これは小さな違いのようだけど、ここから、いろんな仮説が考えられる。

「インドシナ半島の青銅楽器は、インドネシアから入ってきて、発展・定着をとげたものか?」

「だとしたら、通常、中国・インドからの影響が極めて強い、インドシナ半島でなぜこの楽器だけがインドネシアからの流入になった?」

「インドネシアの音楽がインドネシアを出ることで、村の共同体から外へ、出る必要に迫られて、チューニングが必要になったのか?」

または逆で、

「インドシナ半島のものが、インドネシアに流入しチューニングの機能を無くしたのか?」

そもそも、最初にあの、変な金属のフタを叩いて音楽にしようと思ったんだろう。

その人はいつごろどこにいたんだろう。

なんていろいろ考えているとロマンは尽きないなあと思うところなのです。



2014年4月4日金曜日

音楽という文化の切り開く未来の領域へ


今の我々のテーマは、「音楽を通じたライフスタイルの改革」というのを掲げています。




具体的には、

「身近なスマートフォンで気楽に、自分の技術を試したり、楽器が弾ける音楽アプリや楽器アプリ」
かんたん絶対音感トレーニング
iJew's harp

「音楽に乗ってそのまま楽しめる音楽ゲーム」
Beat Brain

「オンラインで、気楽にレッスンを受けられる音楽レッスン」
ミューティーで始める音楽オンラインレッスン

「オーディオガジェットや楽器についての話題、ビデオなど、が楽しめる音楽メディア」
音楽を楽しむ、音楽と触れあう、音ライフメディア「anooto(アノオト)」

など、現在もろもろの分野をいろいろ平行展開しているのですが、それはある意味、ある程度の手探りが必要ということとの裏返しでもあります。

具体的に僕たちが探しているのは、「音楽という文化の切り開く未来の領域」です。

もちろん、ここであげた音楽メディアや音楽アプリ、レッスン、それ以外にも領域としては、「情操教育」があり、「音楽療法」があり、と音楽の使い道は本当に様々です。また、それを届ける手法も昔ながらのコンサートが有り、CDがありに加え、アプリが有り、レッスンがあり、メディアがあり、、、と、とりわけITの力によって、多くのバリエーションがもたらされました。

これからは、さらに、

「知育アプリと組み合わせた子供さんへのレッスン」や、
「忙しい社会人がより気楽に音楽を学べる為の仕組み」
「高齢化社会での音楽療法」
「ウェアラブルコンピューターを利用した、学習補助」

といったビジネス領域としてもまだまだ、可視化されていない部分にもどんどんにも焦点があたってくると思います。とりわけ、「スマートフォン」×「何か」という部分が強化されていくはずです。

今までも、学習だったり、ダンスだったり、コンサートだったり、宗教儀式だったり、コミュニケーションだったり、もちろん音楽は様々な役割をになってきました。

新しい未来での音楽文化のあり方、皆さんと一緒に考えながら、未来に向かって少しでも貢献できると嬉しいなあと思っています。






2014年3月30日日曜日

ボカロを音楽教育に取り入れるとどうなるかという話

「ボカロ」を音楽教育に=大学や高校で導入の動き-「芸術性高い」と評価

音楽や創作への興味の一旦として、身近なツールを取り入れるのは、すごく良いきっかけになるでしょうね。

今の子供達にとって、ボカロの音楽はとても身近なものになってますし、我々の世代でいえば、音楽の授業よりも、テレビのポップミュージックの方が、音楽への入り口になっているわけなので、それの代替的なものでもあるかなあと。

そもそも美術なら小学校の授業ですら、創作をやる訳で、音楽の授業で創作の時間がなかったのは不思議です。

(別に難しく考えずに、先生のピアノの伴奏に鼻歌をつける、でたらめにでも歌ってみるとかでいいわけです。)

そういえば、「音楽の授業はクラシックを学ぶもの」という不思議な概念がありますが、300年前の音楽を正座して聞いてる時間って、よく考えたら結構シュールですね。

一昔前は、「特殊技能だし、私には関係ない」というイメージの強かった作曲ですが、ボカロDTMによっていまはものすごく裾野が広がってます。

これが、さらなる音楽への興味の一端と、「作曲の過程」を知ることで、さらなる「名曲へのリスペクト」に繋がるといいなあと思うのです。







2014年3月25日火曜日

ビッグデータ解析から本当にヒット曲が作れるのか?


ワーナーミュージックが音楽認識アプリShazamと戦略的提携、ビッグデータとA&Rが連携した新人発掘を目的とするShazamブランドのレーベルを立ち上げへ 

なんて記事が以前でました。

レコード会社にはA&R(Artist and Repertoire)という役職が有ります。

彼らは、新人を発掘したり、育成したり、また、それにあった楽曲を作らせたり、用意したりを行い、要するに、プロダクトの「プラニング・開発」にあたる部分を担う人たちです。

本来プランニングであれば、過去のデータやマーケットリサーチをどうやって注意深く行い、いま市場の求めているものや時代に会った方向を導いていくものなのだけど、音楽というのはなかなかそれがむずかしく、どうしても主観になりがちなのです。
(それが悪いというのではなくだからこそ格好いいものがうまれるというところですが。そして他のコンテンツと音楽との違いは、音楽がアーティストという人を軸にしているということかなあ、と筆者思っています。)

そんな状況でクローズアップされたのが「ビッグデータ」
まあ、「ビッグデータ」といっても、大量のデータを解析するという文字通りそのまんまの技術なんですが、

Shazaの持っている再生回数や、検索回数、ボーカルの性別、音域、楽器の構成などを利用し、たとえば、「どこそこの地域」で、「こんな感じの編成」がはやっているから新人育成はそんな方向にしようか、みたいな利用方法が考えられます。

さて、こう聞くと、こんなことでヒット曲になるのかしら、とみなさん、すこし疑問符が付くところでは有りますが、これもヒットへの一つの切り口ではあるはずです。
(すべてではないですが)

また、オンラインゲームやラノベなどの世界では、リリースして反応を見て、ブラッシュアップして、の繰り返しがもう常識ですし、そのサイクルはどんどん早くなる一方です。

音楽もどんどんタイトルがながくなり、バージョンアップが次か次へ行われるような時代がくるのでしょうか。

「次回バージョンはギターのバランスを下げたバージョンのリリースです」

みたいな。








2014年3月20日木曜日

映画視聴サービス「Popcorn Time」、数日で終了


うーん。なかなか豪快なサービスだ。

torrentでダウンロードした映画を視聴させるという発想。

torrentとはいわゆるp2pのファイル共有ソフトで、技術自体になんら違法性は無いが、違法ファイルがかなり出回っている仕組みだ。

そして、それをこのサービスでラッパーしてやることユーザーに違法性を意識させずに何でも出来てしまう。

しかし、今回サービス中止になったとはいえ、ソースコード自体公開されてるし、いくらでも、模倣が出来ると思っていい。

これの、音楽版でもすぐできるはずだ。

ソース自体はnode.jsとexpressフレームワーク、というjavascriptでリアルタイムアクセスをしやすくする場合の標準的な物で作られていて、ソースコードもtorrentを扱う部分以外は、結構シンプル。

まあやっぱり、結局すべてのメディアはhuluしかりspotifyしかり、サブスクリプションに向かわざるをえないのかしらとおもうところ。

日本が世界音楽産業を引き下げている

「日本が世界音楽産業を引き下げている」
Japan drags down global music market

こんな記事が出てました。


要約すると

あら、大変!音楽の日本の売り上げが16.7%さがったら、世界的に3.9%の売り上げダウンになっちゃったわよ!っていう話なのです。

反面、日本を除けば世界の音楽産業自体は0.1%の成長なのだそうで。

うーん。

日本の音楽産業はすでに世界の中枢を占め、ロンドン銀行のようになってきましたね。。。


2014年3月7日金曜日

ストリーミングサービスSpotifyが音楽解析のEcho Nestを買収



ストリーミングサービスSpotifyが音楽解析のEcho Nestを買収

さて、この二つの社名、両方ともわかるという方はどれだけいるでしょうか?

spotifyというのは、音楽サブスクリプション制の現在最大手、いわゆる月額聞き放題サービスです。

日本ではまだローンチしてないですが、欧州や米国だとかなり知名度の高いサービスです。

で、たぶんもっと耳慣れないのが、Echo Nestでしょう。

この会社の事業の要は「音楽解析のビックデータを持っている」ということです。

音楽解析といっても、単なるメタデータ(ジャンルや、歌詞や、楽曲名、それぞれの関係性)などだけでなく、ビート単位での解析データにまで手を伸ばしているのが、おもしろいところ。

たとえば、どんな声の人が歌っているのか、サビは何回繰り返すのか、テンポはずっと曲の中で一定か、などなど、音楽は情報の固まりですもんね。

先日EchoNestのメンバーに話を聞く機会があったのですが、実際には公開していないところも「いろいろと持っている」んだそうです。

近いサービスだと、pandraというのがあって、彼らは「400人体制で手動で分析してるよ」なんていってて、ほんとかなあ?
なんて思ってたのだけど。

echo nestは音楽情報分析の博士二人がスタートしているというバックグラウンドからも
おそらく手法に関してはもっと掘り下げが有るのでは無いでしょうか。

この分野、

「音楽の情報分析=ビッグデータ解析」

がビジネスになるかもしれないという話は、10年以上前からあったのだけど、それが近年一気に現実化してきたなあという感じですね。

ちなみに筆者自身以前に、大学院で音楽情報研究をしていて、
比較的近いことをやっていたのですが、

正直、これがなんになるんだろう?

と思って、中途半端になってしまったということがあります。

たぶん、そのときの自分には想像力が無く、
10年後を見る力が無かったのです。

そう思うから、この分野の発展には期待したい所なのです。

さて、これらのデータの実用の分野としては、レコメンデーション、レコード会社的A&R、音楽ゲームといったところになると思いますが、

spotifyのようなユーザーの多いところ結びついたところで、
もっと思いもよらない新しい使い方を生み出すことに期待したいところです。


2014年3月6日木曜日

プロツールスのAvidが上場廃止に

プロ用音楽スタジオをほぼ独占しているプロツールスというソフトの会社が、
会社のに失敗し、NASDAQ上場廃止になったよという話

Avid, Maker of Pro Tools, Now Delisted from NASDAQ

このプロツールスというソフト、ここ数年、利便性、開発力でSteinbergやAppleに遅れを取り出しているのは確かですが、
デファクトスタンダードになってしまったから、という理由で、いまだにほぼすべてのスタジオには入ってます。

そのため、たいていのクリエイターが
自宅で違うソフトで作った音源を一生懸命、書き出しという煩わしい作業をして、スタジオ用に整えているのです。

とはいえ、もうプロツールスで、スタジオやエンジニアのエコシステムが出来上がってしまっているだけに、そう簡単にはかえられない。

こういった「20年前の最先端」から脱出できないことも、ある意味音楽界の保守性の象徴かなあと思ったり。勝手なこと言ってますが。

ちなみにインドネシアや、モンゴルなど、先進国以外のスタジオに行ったときはどちらも、ProtoolsじゃなくてCubaseやNuendoだった(笑

そもそも高くてかえないのだとか。

この辺、アジア各国が携帯電話やサブスクリプション音楽サービスの普及が早いこととも似てますね。

2014年3月5日水曜日

「三種類のコンテンツ」の話



iPhone/Androidアプリ「かんたん絶対音感トレーニング」のべユーザー40万を超え、小さな規模ながら本気でヒットコンテンツになってきました。

もともと、ちょっと趣味の延長として興味本位で作ったものだけど、
毎日着実に100件以上のDLがあり、プレイデータを取得してる
サーバのデータベースのレコードも100万超え。

めざせパズドラ?

「絶対音感」という誰もがちょっとは興味が有る分野と
それが、自分の得意分野だったのがよかったのでしょうねえ。
ランディングページとか一応通り一遍のSEOはやったので、検索エンジンからの流入も多い。

分析すると、


  • 自分の得意分野なこと(音楽)
  • ニッチ分野(絶対音感)でトップをとったこと
  • 基本のSEOやSEMの積み上げ


っていったところでしょうか。
どんな大きなヒットもこれの組み合わせなのでしょうね。

だから目指せパズドラ。基本は一緒だから。

いままで、楽曲やプログラムはたくさん作ってきたけれど、
コンテンツには三種類ある気がしていて。

  • 市場があるもの
    • 有名なアーティストに向けて曲を書いたり有名企業のアプリを作ったりするのは、もう最初っから出口、市場が用意されている。
  • 作家性の有る物
    • 楽曲やバンドの場合は一から組み立てる物だけど、「作家性が有る」ため、その作家性でもって、市場の提案をする必要が有り、その市場がなにより重要になる。逆に言えばその範囲を超えないのだなと。(アイドル+会えるだったり、民族音楽+ポップスみたいなね)
  • 作家性が無くて、市場を作る(正確に言えば市場を選ぶ
    • 今回のこのアプリみたいなもの

最後の作家性がなくて、市場を作るというのが、一番、コンセプトを問われるところだと思うのです。そういうコンテンツでヒットを出せる「センス」それを身につけてみたい物です。

2014年3月4日火曜日

ソーシャルミュージックウィーク登壇してきました。

先週講談社で行われたソーシャルミュージックウィークSpotifyの回にゲストスピーカーとして登壇させていただきました。

日本でのローンチがささやかれるSpotify、にまつわり音楽の世界はどうかわっていくのか、その中でソーシャルの役割とは?というようなはなし。

実は個人的にはitunesよりもspotify的なサブスクリプションの方が本命だと思っています。

なぜなら、「デジタル化」というのは「所有の概念」からの決別であって、今現在ipodなどでファイルを所有しているのは、たんなる技術的限界の過渡期的なものにすぎないから、と考えているからです。

現在ではCDというものはすでに音源としてというよりは、握手券を初めとしたファングッズとしての役割が強いですが、その意味では、現在のCDにあたるもの、の物理メディアは何らかの形ファングッズ的に残り、あとはサブスクリプションに移行、の二極端になる、と考えています。

その中でiTunes型のDL販売はじつはCDよりも先に姿を消すのではないか、とおもうのです。(楽曲単体での権利販売、といういい方になるかもしれません。)

ちなみにspotifyにまつわる、こんな文章も書いているので、よかったら、こちらもごらんください。

音楽界の黒船「Spotify」が来る前に! 音楽を1回聞く値段はいくらなんだろう?

2014年3月3日月曜日

未来のDJシステム?

モーションキャプチャツールのLeap MotionをつかってDJエフェクタを作ってみました。

Leap Motionとは、指や腕のジェスチャを認識してくれるガジェットで
次期Androidに搭載されるかもなんて噂が出ているアイテムです。

C、JAVA,Javascriptなど汎用言語でコントロールすることが出来るので、
アイディア次第でかなりいろいろなことが出来るのが魅力です。

今回はLeap Motionからのキャプチャ情報をJavascriptでコントロールしながら、
Web Audio APIというものを使ってサウンドをコントロールしています。

右へ行くと、低い音がカットされ(ハイパス)、左へ行くと高い音がカットされて(ローパス)、
上へ行くと、ディレイがかかります。

これ自体は、ブラウザ上で動くアプリケーションなので、
インターネット回線が有る環境であれば、どこでも出来るのですよね。

未来のDJはこんな風にクラウド化されちゃうのでしょうか。
Spotifyとかの音源と組み合わせれば、もう音源をもっていく必要も無い、みたいな。

(画面デザインは 藍 圭介氏。元曲ミックスはSiZK氏)

2014年3月2日日曜日

muty体験レッスンレポート

mutyの体験レッスンレポートが、ガジェット通信に掲載されています。

mutyのオンラインミュージックトレーニングを実際に体験した様子が記事になっています。

ネットを使ってピアノレッスンに挑戦 オンライン音楽レッスンサービス「muty」体験レポート

忙しい社会人や、初心者の方でも音楽に触れるきっかけになってもらえるように
通学では出来ない学びの形を実現しました。

ただいまモニターキャンペーン実施中です。

「一日15分でライフスタイルを変えよう。」muty

ミュージックハッカソン


日本で初めて行われたミュージックハッカソンに参加してきました。

ハッカソンというのは、プログラマーや開発者が、あつまって24時間以内に
サービスやアプリを作って競うというイベント。

今回はミュージックしばりということで、
SpotifyやThe echonestなどのAPI
(それぞれのデータを自分のアプリで使ったりできる)を使ってサービスを作るという趣旨なのです。

先日はワーナーミュージックが、Shazamのデータを流用して、
新人発掘をおこなうなんてニュースがありましたが、
今はやりの「ビックデータ」も音楽にとってキーワードになってきましたね。

開発者としてみると、音楽はどんどんデータになり、それぞれを
マッシュアップできる自由な環境が次から次へと現れ、面白いのですが、
音楽家としてみると、血と汗の結晶の音楽がどんどんデータの一部として、
「消費」されていく世界の誕生に複雑な気分だったり。

僕自信はミュージシャンでもあり、プログラマでもあるから、
両者のあいだにまだ存在するギャップにすこしだけ不思議な気分になるのです。

これは僕が作ったAPIとのマッシュアップの例。


アーティスト名や曲データなどの「メタデータ」を
youtubeの音楽データに結びつけてます。

上の枠にアーティスト名を打ち込んでみてくださいね。

2014年3月1日土曜日

アノオト がスタートしました。

「あなたの日常と音楽を、すこしだけ近づける」
がテーマの「アノオト」というブログメディアがスタートしました。

クールなオーディオガジェット、
社会人の為の音楽レッスンや、
ちょっとした音楽まめ知識等、

気楽に読めて、あらたな気づきがある、
記事が続々掲載されてますので、
ぜひ見てみてくださいね。




究極のロングテール?口琴 アプリ

世界で一番マニアックな音楽アプリを作ろう、
というコンセプトで制作された
「口琴」のシミュレーター

口琴って、わかりますでしょうか?
びよびよする棒とか木を口の前ではじいて、
それを口の中で響かせる楽器で、竹や鉄などの原始的なものがあれば、成立する楽器なので、どんなに文化が進んでいない、資源が足りない場所でも
人は楽器や音楽を作り出す、ということの一つの例でもあるのです。

(竹や鉄すら無いイヌイット地域ではもっと
原始的な楽器があったりするのですが、今日は割愛します。)

このアプリ有料だけど、なぜかいまだにフィンランドでのDLが一番多い。

アプリの解説ページが有ったり、


実際に演奏して、サウンドクラウドにあげてくれたりもしている。

どんなものにもマニアックなファンがいるものだなあ、と思う訳です。
これぞ、究極のロングテール!とかおもってみたりして。

アプリダウンロードはこちらから。