2017年1月29日日曜日

計画経済ってこういうこと



「計画経済の元、基本、物は一種類ずつ」
って、意味わかりますか?

僕自身も実際にスーパーを見るまでは意味がわからなかったです。

というわけで、ハバナ郊外の巨大なスーパーマーケットへ足を運んでみたときのこと。
そのスーパーマーケットはキューバでは珍しく、棚の中を歩き回って、手に取れるスタイルの日本でもよくあるようなスーパーマーケット。

(ただし、カバンは預ける必要があり、さらに預け代までとられます)
ですが、ただただ異様なのが、陳列棚に並んだ、大量の同じ商品。

マヨネーズのコーナーには、あるブランドのマヨネーズだけが大量に並んでいます。

つまり、計画経済の元で、生産されるマヨネーズは一種類。

魚の缶詰は一種類、洗剤も一種類、ジュースだって一種類、ってことなのです。


(長年にわたる経済制裁の元で、ほとんどの製品を自国生産しなければならなかったという特殊事情もありますが)

日本なら、コンビニのジュースのコーナに行けば、ファンタやコーラやカルピスに、三ツ矢サイダー。

ここでは、そんなことはありえません。

コーラは一種類、あと、りんご味のサイダーがある程度。

日本のコンビニがあれだけキラキラしているのも、街が看板であふれているのも、資本主義のおかげだったってことに気づくのです。

料理の味が塩味だけになるのもなんとなくわかる。

だって、調味料のバリエーションだってほとんどないのだから!

2017年1月20日金曜日

シンプルすぎる!キューバ飯

 「鶏肉」

うん、塩が効いてる。

「豚肉」

うん、塩味。

「謎肉」

時々歯ごたえのないコンビーフのような、なんだかよくわからない肉に出会います。そしてこれも塩味。

「サラダ」

塩ドレッシング。。。??

「白米」

なぜこれが塩味???

とばかりに基本、「塩味」である。

そもそもあんまり複雑な調味料がないのかもしれないが、徹底して、塩の味しかしない。
酸味や辛味も乏しく、ましてや、出汁?うまみ?何それ美味しいの?状態である。(いや、美味しいんだよ!!)

白いご飯すら塩味なのである。

聞けば、塩をいれて炊き込むのだとか。

これじゃあっというまに高血圧まっしぐらだよ、国民の健康を大事にしてるんじゃなかったのかキューバ!

これといって名物があるわけでもなし、食事に関してはかなり寂しい。

今後、観光客を呼び込む気なら、インフラよりなにより、食事面を鍛えないとけっこうきびしいぞ!

どんなに美しいビーチがあっても、食事が塩をかけた謎肉じゃあまりにわびしいではないか。

と思ってしまったのでした。


というわけで一番うまいのは結局これでした。

なんだかふにゃふにゃした謎肉をパンで挟んだキューバサンド。

まあ、これも塩味なんだけれどね。


2017年1月15日日曜日

キューバンドリームなるか!




オバマ政権下でのアメリカの国交回復、とか、googleがキューバのインフラ整備へ乗り出すとかとか、最近は明るいニュースの多かったキューバ。

すっかり、いまや経済発展の最中なのでは!と思っていたのだけど、、、、、

街を見渡して見ると、、、、実はあんまり変わってないかも・・・・???

90年代のソ連の崩壊に伴う大不況、2008年のキューバ国営銀行の債務不履行(デフォルト)

と二つの危機を乗り越え、「しぶとい社会主義国」と、世界から認知されているものの、やっぱり今もあんまり物はない。

観光客はそれなりにいるものの、商店はガラガラ、陳列棚はスカスカ。



そもそも日本のコンビニのように、陳列棚をあるいて自由に商品を手に取れる店は稀で、大概は窓口で欲しいものを伝えて、とってきてもらうシステムなので、頻繁の物資の購買が起こりようがない。

(カウンターで薬剤師さんに伝えてとってきてもらう薬屋さんみたいな感じです)

国交は回復したけれど、経済制裁は続いているので、物が大量に入ってくるわけでもない。

トランプ政権になってさらに先行きは不透明。

ただし、それでも、土地の売買が解禁になったり、ドイツ、英国、フランス、イタリアからの観光客は増える一方だったり、

アメリカ人のキューバ旅行が完全解禁になればアメリカからの観光ビックバンが起こるともありえる(国交回復後もまだ、アメリカ人とのキューバ旅行には、申請が必要で、完全に自由化されたわけではない。)

と、前向きな材料はそれなりにあり、キューバンドリームを求めて、本国に帰る、キューバ人も増えてきたのだとか。

2017年1月8日日曜日

世界最悪のファーストクラス?、クバーナ航空


世界最悪!の呼び声高いキューバ国営クバーナ航空。

事故率は世界一高く、遅延はあたりまえ。

中華航空に、エジプト航空、パキスタン航空、旅好きみんなが思う、できれば避けて通りたい航空会社の一つ。

なんだかんだで、いままでこれらの航空会社、全部乗る羽目になってきたのが、クバーナ航空だけは乗らずにすんでいたのだけれど、、

しかし、今回、何の因果か、やっぱりそんな飛行機に乗る羽目になったのである。

これは、日頃の行いか、前世の報いか。

それとも格安航空券検索エンジンの罠か。

さて、恐る恐るカウンターへ向かうと、職員がいきなりなぜか野球のユニフォーム、さすが野球大国!

と一瞬思ったが、だからなんなんだ。

何でユニフォームなんだ。

シュール。

しかも、チェックインすると、

「このチケットはファーストクラスだね」

と突然告げられ、人生初のファーストクラスへ。

どうやら、知らずにファーストクラスを買ってしまったらしい。

一番安いの買ったはずなんだけど。。。。どういう基準なのかも謎。

チケットには「1E」の文字、最前列なんて初めてだな〜さすがファーストクラスと思いながら、指定された座席1Eにいくものの、そもそも座席が1A-1Dまでしかなく、1Eなんて席がない!

「??」

となりながらも結局そのまま別の席に案内される。

まあ、そんなもんなのか。結局3時間遅れでフライトへ。

さすがにファーストクラスだけあって、椅子はゆったりなものの、あちこち傷だらけで、肘掛はぼろぼろ。

中国からのお下がりらしい機体にはそこら中に謎の中国語。

印刷のぼやけた非常口案内。

いままで、椅子が倒れたまま起き上がらない飛行機や、アラビア語でお祈りを流しながら飛び立つ飛行機など、謎の飛行機は結構乗ってきましたが、クバーナ航空もなかなかいい線行っております。

キューバは、現在、カナダ、メキシコなど、複数の航空会社が乗り入れておりますが、スリルを味わいたい方にはオススメです。

クバーナ航空。

2017年1月5日木曜日

キューバのインターネットは売人から買え!





この公園は何かがおかしい、、、、
すぐにピンとくる。

そこらじゅうに虚ろな目をした男女たち。
明らかにジャンキーの溜まり場だ!

(あの緑の服を着た男が売人さ)

通りすがりの白人の若者が耳打ちしてくれる。

見ると、緑の服を着た、背の高い男が何やらジャンキー達に売りつけているではないか!

。。。とは言っても売っているのはwifiカード



まだまだ家庭にネットがなく、3gやLTEの携帯ネット接続もまだない。

この国では、ネットはホテルや公園の公衆wifiを使って繋ぐしかない。

接続に必要なカードは国営企業が販売しているものの、国営ならではとにかく遅くていつも長蛇の列、かと思えば午後には売り切れ、がざら。

そのため正規に買えばなら一枚二ドル(1時間)のカードを三ドル払って売人から買うのである。

ちなみにWifiスポットはすぐわかる。

街を歩いていて、そこら中に携帯やノートパソコンを開いたwifiジャンキーたちがいたらその場所がwifiスポットだ。

(ちなみに詳しい場所はETECSAのサイトにあります。)

観光客も市民も、一緒くたになって、公園のあちこちで、wifiを使っている。

虚ろな目をしてセルフィーなどアップロードしてれば間違いなくwifiジャンキーだ。

ちなみにキューバでgoogleが解禁になったのはつい去年からのこと、アメリカからの経済制裁によってネットインフラを整える機材は不足し、世界で最もネット事情が遅れた地域の一つだ。

家庭にインターネットはほとんどなく、市民も公園やホテルに出かけて行って、使っている。

なにせネットを自宅に引くには、月1万円以上するので、キューバの庶民には手が届かない。

アメリカの経済封鎖が解ければ、きっと、この環境も、数年以内に整備されるだろう。(しかしトランプ政権になってちょっと先行きが不透明になってきた)

もちろん、インターネットビジネスもまだまだこれから、インターネット最後のフロンティアにキューバンドリームは起こるだろうか。


2017年1月4日水曜日

不思議な社会主義、キューバ配給事情



「卵は一人につき5個だね」

とフェレンタおばあちゃん

一週間に?

「いや一月だよ。それに砂糖や塩、米やスパゲッティも配給だよ」

と手帳を見せてくれた。

"食料品の配給管理"

と書かれた手帳には、年齢をチェックする欄がありそれぞれに合わせた食料の配給が行われることを示している。

5個が多いか少ないかはともかく、これが社会主義世界かーと不思議な感覚になる。

「それに、キューバは大学まで教育費も無料なのよ。あ、でも電気代とかは無料じゃないけどね」

と同居人の絵描きアイーダがいう。
アイーダもキューバの大学で芸術の学位を取ったのだそうだ。

キューバは教育と医療を国の最も重要な物、と位置付けているため医療も無料、年金だってしっかりもらえる。

生活の心配がないから治安もとてもいい。

治安の悪いところが多い中南米では例外的に、夜の一人歩きも問題ない。


そんなフェレンタとアイーダの今日の食卓は目玉焼きに塩味をつけて炊いた米、缶詰の肉、ビーツの漬物。お世辞にも豊かという感じではない。

レールを外れると元に戻れないと言われる日本と、豊かではないが生活の心配がないキューバ。

革命以前に生まれている今年73歳のフェレンタおばあちゃんに今の社会をどう思うか聞いて見たかったが、そんな複雑なことを話せるスペイン語力はなかったのが残念。。。。

(実際には完全無料ではなく限りなく無料に近い超低額で購入可能なのだそうです)